GOALコラム
定期テスト200点アップを実現した塾長が教える「勉強のやる気を出す方法」
「勉強をやらなくちゃいけないのは分かっているけどやる気が出ない」という中学生・高校生、多いのではないでしょうか?
また、「うちの子どうしたらもっと勉強のやる気を出してくれるのかしら。」と、不安に思っている保護者の方も多いと思います。
この記事では、かつてまったく勉強していなかった私が勉強へのやる気を出したきっかけと、その経験を踏まえた「勉強のやる気を出す方法」についてご説明します。
この記事でご紹介する「勉強のやる気を出す方法」は、ある程度勉強にやる気がある子の「今日はちょっとやる気出ないなあ」を解決するものではありません。
「そもそも勉強が嫌い」「今まったく勉強していない」というような、勉強へのやる気がほぼ0に近い状態を改善することを目指した記事です。
勉強のやる気を出す方法1「危機感を持つ」
私が勉強のやる気を出す方法として効果的だと思うことは、危機感を持つことです。
私は中学2年生の秋まで本当に勉強へのやる気がなかったです。テスト前でも勉強しませんでした。提出物は一応出していたと思いますが、ほとんど答えを写していただけです。
今でも鮮明に覚えているのが、中1の1学期の数学期末テスト。中1の1学期ぐらいまでは、学校の先生もまだ小学校の延長感覚でテストを易しくしてくれるので、平均点は70点ぐらいになります。
そんなまだ簡単な範囲にも関わらず、中1の私は正負の数の計算からつまずいていたので、なんと30点を取ってしまいます。
自分でもこれはさすがにヤバいと思いました。しかし、本当の意味では危機感を感じていなかったのでしょう。ここではまだ自分を変えることができません。その後も低空飛行を続け、テストはだいたい5教科で250点~280点ぐらいでした。
しかし、中1の3学期に転機が訪れます。数学の空間図形の授業で、授業中に先生にさされて質問に答えなければなりませんでした。でも全然わからない。見当もつかない。
クラスのみんなの前で全く答えられない自分に対して、猛烈な危機感を感じました。
「自分はこのままでいいんだろうか?」「将来どうなってしまうんだろうか?」と不安に駆られました。これが私の中で変わるきっかけになりました。
この経験から、私は勉強のやる気を出す方法として、危機感を持つことを提案します。
危機感を持つにはどうすればいい?
ただ、「危機感」は自然に持てるものではありません。だからこそ、多くの人は勉強のやる気が出なくて困っているわけです。
危機感を感じざるを得ない出来事に遭遇するのが理想ですが、それではいつになるか分からないので、少し工夫して自分に危機感を感じさせる方法についてご紹介します。
中学生・高校生が自分でできる危機感を感じる方法
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自分より成績がよさそうな友達の順位表を見せてもらう。
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学校の先生に授業中あえて多く指してもらう。
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タイムマシンに乗って10年後に自分がどんな仕事をしているかを見てくる(イメージ)
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お小遣いを成績比例方式に変えてもらう。
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【男子】好きな子に勉強できない男をどう思うか聞いてみる(おそらくカッコいいとは言わないでしょう。)
ちなみに、危機感を持たせようと思って親が「みんなはもっと勉強してるよ!」「このままじゃ高校いけないよ!?」などと言っても逆効果なので、止めた方が良いでしょう。
勉強のやる気を出す方法2:「小さな "できる!" を実感」
中1の終わりに危機感を持ち始めましたが、今まで全く勉強してこなかった人間が急に勉強するのは無理というものです。
「なんとかしないとなぁ。」「でも、どうしたらいいんだろう。」という状態が半年ほど続き、気づけば中2の秋になっていました。
あるとき、英語のミニテストが行われました。たしか不定詞の範囲でした。「これと全く同じ英文を10問テストする」という内容でした。
「それだったら何とかなるかも」と思って、テストの前日に英文を10個覚えました。
(ちなみにこのときは英語も苦手で、一般動詞とBe動詞の違いとか三単現のsとかも分かっていなかったです。)
そうしたら次の日のテストで、なんと満点を取れたのです。ただの10問しかないミニテストかもしれませんが、自分にとってはものすごく嬉しかったです。
「自分はどうせできない」という先入観を、「自分もやればできる!」とマインドセットできた瞬間でした。
クラスメイトや先生からは満点取れたことを驚かれ、友人からは「カンニングした!?」とまで言われました(笑)
「勉強っておもしろいじゃん!」と思えるようになりました。
それからは勉強ができるようになっていくのがおもしろく、ゲーム感覚で勉強にのめりこみました。
250点だったテストの点数は、中3の秋には450点・学年10位以内に入れるようになりました。
この経験から私がお勧めしたい勉強のやる気を出す方法は、小さな「できる!」を実感することです。
勉強のやる気を出す方法3「親は『人は自分で気づかない限り変わらない』という現実を認識する。」
これは講師になってから知ったことです。「人は言われて変わる動物ではありません。気づいて変わる動物です。」
私もテストの点数が低いときは親や先生から「このままではマズイよ」と言われたと思いますが、そのときは全く自分を変えようと思えませんでした。
しかし、自分で危機感を感じてからは、急速に自分を変えることができました。人は自分で気づかない限り変わらないのです。
だから、もし今たとえお子様の成績が振るわなかったとしても、親がいろいろ注意したところで解決にはなりません。むしろ子どもはいっそう態度を硬化させてしまいます。
「子どもが気づくのを温かく見守る」ことが、親や先生に求められることだと思います。
見守るには辛抱が必要です。辛抱するのは親にとってもどかしく、つらいことだと思います。
しかし、子どもが自ら気づけたら、そのときは猛烈な頑張りを見せてくれるはずです。
勉強のやる気を出す方法4「親は怒らないで質問によって気づかせる」
そうは言っても、「子どもがずっと気づかないままだったらどうしよう。」「今のままで変わるとは思えない。」と、親御さんが思うのも良く分かります。
そんなときは、このような魔法の言葉で介入してみてください。
例えばテストで思うような点数を取れなかったとき、穏やかな態度でこのように質問してみてください。「もしもう一度テストをやり直せるとしたら、次はどうする?」
「こんな点数でどうするの!」「これじゃダメだよ!」と決めつけてしまうと、変えられない過去に目を向けることになってしまいます。
そうすると、子どもは「そんなこと言ったってしょうがないだろ!」と思ってしまいます。これではお互い気分が悪くなるだけで発展しません。
でも、「次どうする?」という質問は、未来に目を向けることになります。よって、建設的な思考ができます。
きっとお子さんから、「次は2週間前から勉強する」とか「テスト前の勉強時間を増やす」といった、前向きな反省の言葉が出てくるはずです。
そこをすかさず「いいところに気づいたね!次はそれを実行できるように、お父さん・お母さんも応援するよ!」と言ってあげれば、子どもの気づき力が高まり、勉強のやる気も出てきます。
まとめ「勉強のやる気を出す方法」
勉強のやる気を出す方法
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【生徒】危機感を持つように自分をしむけましょう。
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【生徒】小さな「できる!」を実感しましょう。
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【保護者】「自分で気づかない限り人は変わらない」という現実を認識しましょう。
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【保護者】「次はどうする?」という前向きな質問で、子どもに気づきを与えましょう。
「勉強のやる気を出す方法」いかがだったでしょうか?現状の勉強がうまくいっていないと親子ともにギスギスしてしまいがちです。しかし、ギスギスしても勉強のやる気は上がりませんし、成績も上がりません。
勉強のやる気を出すには親子の雰囲気が良いことが必要なので、「必ずできるようになる!」と親子で信じて前向きに勉強に取り組むことをお勧めします。
執筆者紹介
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自立学習塾GOAL代表 小川大輔
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大学1年生で家庭教師のアルバイトを始めて以来、教育一筋12年(家庭教師3年、学習塾9年)。
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個別指導と集団指導の両方での指導実績あり。
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生徒指導だけでなく人事・総務・広報など学習塾の業務を幅広く経験し、2020年に自立学習塾GOALを開業。
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教育や成功哲学に関する研究をライフワークとする。
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